貧血と消化器系疾患

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貧血と消化器系疾患

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貧血といえば鉄不足というイメージが強いですが,胃や腸などの消化器系に病気がある場合も貧血になることがよくあります。遺伝などに関係なくトラブルが起きやすい器官ですから,注意が必要です。では,消化器系疾患がどのように貧血を引き起こすのか,見てみましょう。

 

消化器系でのトラブルが貧血を起こす理由として,出血が挙げられます。胃では胃炎や胃潰瘍,腸では潰瘍性大腸炎,肛門では痔,といったように,それぞれの器官で出血を起こすことのある病気があります。これらの病気は,多くの場合ストレスによって引き起こされ,粘膜で覆われたこれらの器官は傷付いて出血を起こすようになります。治療を始めるまでは出血が続きますから,それなりの量の血液が失われ,貧血に陥ります。

 

また,胃や腸が弱っていると,造血に必要な鉄やビタミン類を十分に吸収できない,ということも,消化器系疾患が貧血に関係する要因といえます。もともと鉄は吸収率が非常に低い成分ですし,葉酸やビタミンB12などのビタミンB群も使われなければすぐに排出されます。ですから,鉄をサプリメントなどで摂っているのに貧血症状が出るようなら,十分吸収できていないと考えることもできるでしょう。特に,胃の切除手術を受けている人は,このような原因からの貧血が起こりがちです。

 

胃や腸の悪い期間が続いたなら,鉄不足になっていることも考えて,貧血への対処が必要でしょう。その反対に,貧血が良くならないケースでは,消化器系に問題がないか調べることもできます。