医療と医師

医療を受けるときには当然ながら医師の存在が欠かせません。それも，できるだけ良い医師に巡り合いたいと思うもので，治療が続く場合は特にそうです。では，医療において医師はどのような役割にあるのでしょうか？

大部分の医師が，医療によって人の命を助けたいと思っていますから，患者に対して良い医療を提供しようと考えています。患者が知らないところで病状や治療法を検討していることも少なくありません。ですから，どの医師に掛かっても普通は不自由を感じることはないでしょう。

ただ，患者に個性があるように，医師にも個性があります。当然，医療においてそれを問題としてはいけませんが，患者としてはやりにくさを感じるものです。しかし，医師の側からすると，毎日たくさん来る患者の一人一人に対応しなければならず，全員と親しく話し合うことは難しいでしょう。場合によっては，診察を早く終えなければいけないこともあります。そのような事情を考えると，医師の対応が明らかに悪いのでない限り適切な医療を受けているといえるでしょう。

良い医師は，患者の質問や考えに喜んで耳を貸すものです。そして，患者が安心して治療に取り組めるようにしてくれるでしょう。ときには，最悪の事態を想定した説明をすることもありますが，そうならないように尽力してくれます。

患者としては，必要な考えを遠慮なく伝えながらも，医師の立場を考えて協力することが最善の医療を受けるのに必要なことといえます。