虫歯と歯周病の原因

虫歯と歯周病には気を付けるように子供の頃から注意されてきました。そのため，その原因になるものについて理解している人は多いでしょう。では，改めて虫歯や歯周病の原因にはどのようなものがあるのか，見てみましょう。

虫歯は，口の中の細菌が酸を発生させることで歯のミネラルを溶け出させることによって起こります。ですから，大きく関係しているのが，細菌とそれを繁殖させる状況ということになります。

虫歯の原因菌は，歯垢の中にいます。歯垢を食べカスのことと思っている人もいますが，歯垢とはわずかな食べカスや糖質などをエサにして細菌が作り出したものです。できたばかりの歯垢はまだ柔らかくて簡単に取り除くことができます。しかし，しばらくすると固まって歯に付着するようになりますから，そこから虫歯ができてきます。虫歯のあるところには食べカスが引っ掛かったり詰まったりしやすく，さらに虫歯を進行させることとなります。

歯周病が発生する主な原因も，細菌です。歯周病の場合，細菌は歯ではなく歯と歯ぐきの隙間に入り込んで付着します。そうすると歯ぐきが炎症を起こして腫れ，歯肉炎を起こします。この腫れによって歯と歯ぐきの隙間がさらに広くなって歯垢が入りやすくなり，症状が悪化していきます。炎症部分が化膿したり，さらに深い部分まで進むと歯がグラついたり，最後には歯が抜け落ちてしまいます。

このような細菌以外にも，何らかの病気や服用中の薬，栄養不足なども虫歯や歯周病の原因となることがあります。