口臭とは

口臭を気にする人が増えています。息を吐くと良い香りがするほどまではしなくても良いですが，少なくとも人から臭いと思われることはないようにしておきたいものです。では，そもそも口臭とは何なのでしょうか？

口は，体の中でも非常に頻繁に使う器官の一つです。食事や会話によって，さらには絶え間なく行なう呼吸によって働いています。また，粘膜で覆われていて，適度な水分があり，温かい温度を保っている，という特殊な環境にもあります。

ですから，いろいろなものの影響を受けて，多少のにおいがするのは当然のことでしょう。しかし，この臭いが周りに不快感を与えるものであれば問題です。また，ケアをしても消えない病的な口臭も非常に深刻であるといえるでしょう。

口の中には数え切れないほどの細菌がすんでいます。どれだけ清潔にしているかに関係なく同じことですが，口の中には食べカスや古い粘膜のカスなど，細菌にとってエサとなるものが豊富にあり，温かくて湿り気があって好環境になっています。その細菌がエサを分解したときに出るのが口臭で，どんな人にでも発生するものです。

最近口臭と並んで取り上げられることが多いのが，ドライマウス，つまり口の乾きです。口が乾くくらい問題がないと思うかも知れませんが，唾液には殺菌作用や清浄作用があり，それが減ることで口の中の細菌バランスが悪くなり，口臭を発しやすくなります。口が乾く寝起きの時間や緊張したときなどは，口臭が強くなることが知られています。