魚で貧血予防

慢性的に貧血で悩んでいる人もいますし，一時的な失血で貧血を起こす人もいます。そのようなとき，しっかり食べて治すようにと指導されることもあるでしょう。では，貧血への対策としてどのような魚が役立つでしょうか？

貧血の多くは，鉄欠乏性貧血というもので，鉄の不足が原因で起きるものです。鉄の不足が起きる原因もさまざまですが，全身に酸素を運搬するためにヘモグロビンと結合して作用する鉄の他，肝臓などに蓄えられている鉄も不足して貧血が起こります。

そこで，鉄を多く含む食品を食べる必要がありますが，一般的には動物のレバーが使われます。しかし，調理が面倒であったり独特のにおいが苦手だったりしてあまり食べない人もいるでしょう。そのような人は，鉄を含む魚を食べると良いでしょう。

鉄を多く含む魚は，赤身の魚です。マグロやカツオは代表的ですし，青魚に分類されることが多いサンマも鉄の含有量の点ではマグロやカツオをしのいでいます。これらの魚であれば，生食でも調理したものでも食べやすいでしょう。また，吸収しやすい動物性の鉄であるというメリットもあります。

貧血で赤血球が少なくなっているときには，赤血球の材料となるタンパク質も必要ですが，魚からは良質なタンパク質も取り入れられるため，貧血の改善には最適です。

鉄の吸収率をさらに上げるには，ビタミンCを一緒に食べることが効果的です。ですから，刺身であれば添えられているツマも食べると良いですし，別にサラダなどを準備することもできます。