夜に摂りたい栄養素

夜はリラックスタイムといっても何だか緊張した感じがあって眠れないとか，寝ているつもりなのに疲れが次の日まで残ってしまう，といった悩みのある人は多くいます。では，夜にどのような栄養素を摂ればそれらの悩みを解消できるでしょうか？

アミノ酸の中には，精神を安定させる作用のあるものがいくつかあります。一つは，トリプトファンで，乳製品や大豆製品に含まれています。トリプトファンは，気分を鎮める働きをするセロトニンという神経伝達物質の成分となります。セロトニン自身の作用もありますし，これが睡眠に必要なメラトニンに変換されて睡眠リズムを整える働きもします。不眠症やうつ症状の改善に効果が期待されている栄養素です。寝る前に甘味を加えたホットミルクを飲むと眠りやすい状態を作ることができます。

テアニンもリラックスに役立つアミノ酸の一種として注目されています。テアニンは，緑茶などに含まれる旨み成分です。お茶のテアニンは60度くらいで抽出されますから，少し冷ましたお湯でお茶を入れると良いでしょう。熱いお湯にも出ていますが，熱さが刺激になって脳が興奮することがありますので，低温のお茶がオススメです。

最近チョコレートなどにも使われているGABA（ガンマアミノ酪酸）も，神経を鎮める働きをするアミノ酸です。不足すると外からの刺激に過敏になるといわれていますから，夜中にちょっとした物音で目が覚めるような人は，GABAを多く含む玄米や発芽玄米を食事に取り入れると良いでしょう。