運動不足と肩こり・腰痛

年齢や性別に関係なく，慢性的な肩こりや腰痛に悩まされている人は少なくありません。そのような人の多くは，デスクワーク中心で運動不足の傾向にあります。では，運動不足と肩こり・腰痛はどのように関係しているのでしょうか？

まず肩こりについてですが，肩こりの場合は運動不足が原因で筋力が落ちることが大きく影響するといえるでしょう。筋力が落ちるというより筋肉が硬くなる，といった方が正確かも知れませんが，いずれにせよ腕を振って歩いたりラケットなどを振るスポーツをしたりしないと，血流が悪くなり，肩が硬直してきます。これを肩こりといいます。

運動不足ということに加えて，デスクワークで一日中ほぼ決まった姿勢でいることや，じっとパソコン画面を見て作業することなどはストレスにもなり，血流悪化に拍車を掛け，肩がこりやすくなります。定期的な運動や意識的な休憩などが肝心といえます。

腰痛は肩こりと似たもののように扱われることがありますが，肩こりが筋肉の血行障害によるものであるのに対し，腰痛は腰の骨格の異常から起きるもので，まったくメカニズムが異なります。デスクワークや長時間の車の運転などで腰に負担が掛かって痛みを感じるようになります。

ずっと座りっ放しの姿勢でいる人は運動不足の傾向がありますし，それによって腰の筋肉が弱ると骨格への負担が大きくなり，腰痛を引き起こしやすくなります。年齢を重ねるにつれて，少しのストレッチでは改善することが難しくなるでしょう。