水の使われ方

貴重な資源である水ですが，生活において，また産業において，さまざまな仕方で利用されています。水の使い方もいろいろと変わってきていることに気付くでしょう。では，水はどのように使われているのでしょうか？

古い時代，水はそれぞれの家庭で自由に使えるものではありませんでした。掘られた井戸から水をくみ上げ，それを家庭まで運ぶ必要がありました。数件の家庭が共同で使う井戸があり，そこで主婦が集まって作業を行なうのは昔の日常の一つで，そこで他愛もない話を長々とする様子を井戸端会議というようになりました。発展途上国では，現在でも子供たちが遠く離れた井戸まで水をくみに行くことが見られています。

通常家庭では，水を食事や飲むことに使うだけでなく，掃除やお風呂，植物の水やりなどに使います。水道が整備されてからは，それらのほとんどに水道水を利用するようになりました。家庭には，水道の蛇口がいくつもあり，便の良いところで水を使うことができます。

最近では，水道水を直接飲料水にすることを嫌い，浄水器やミネラルウォーターを使う人も増えています。また，節水への意識から，お風呂の残り湯を洗濯や掃除などに再利用することも勧められていて，そのように心掛けている人も多いでしょう。

飲料水の使い方や選び方が変わったことには，多くの人の味覚が肥えていることが関係しているでしょう。お茶やコーヒー，お酒の水割りなどをおいしく楽しむために，いろいろな種類のミネラルウォーターを使い分ける人も少なくありません。