水分補給の仕方

水分不足による健康トラブルを防ぐには，十分な水分補給が必要です。そう思っていても，必要な水分が摂れていないことも少なくありません。では，どれほどの量の水分をどのようにして補給するのが良いのでしょうか？

安静にしている成人男性が1日で失う水分量は，2300ミリリットルといわれています。尿や便から1300ミリリットル，皮膚から蒸発する水分が600ミリリットル，呼吸に含まれている水分が400ミリリットルとなっています。

それで2300ミリリットルの水分を補わなければいけない訳ですが，食事から600ミリリットル摂れます。食品は意外と水分を含んでいますので，小さいペットボトル1本以上の水分を補給できることになります。それに加えて，その食事から取り入れた栄養素が燃焼するときに発生する水分が200ミリリットルあります。合わせて800ミリリットルですので，残りの1500ミリリットルは飲み物で補わなければいけません。

お酒やコーヒー，ジュース（清涼飲料水）などは，体が必要とする水分とはいえません。むしろ，利尿作用を持つものもあって，余計に水分を奪うことになります。それで，理想的なのは，水を最低でも1500ミリリットル飲むことです。体を動かして汗をよくかく人は，これよりもたくさんの水が必要です。

これだけ多くの量の水を飲むには，小まめに飲むようにすると良いでしょう。特別高価なミネラルウォーターを使う必要はありませんので，手近なところに水筒などを置いておいて，すぐ飲めるようにしておきましょう。